vol.19「輝きは消せない」
 

Cesn 泣かせのアイテムにガラス器がある。ガラス器は安いものと思ってる人もいる。ガラス器は高いものと思ってる人もいる。Cesnでいえば、もっとも撮影に泣かされる作品。何度、撮り直してみても、作品と同じだけの魅力を引き出せない。(もちろん、陶磁器だって完全に出てるわけじゃないけど、それ以上にガラスは難しい。。)なぜ、作品そのものが掲載写真に出ないのかぜんぜん理解できない。はがゆかったり、くやしい思いも何度もした。

一方で、作家さんは、こんなことも教えてくれた。ガラス器は、まだ陶器とかと違って歴史も浅く、それほど浸透してるわけじゃないんですよ。まだまだ、おまけでグラスが付いて来るっていう感覚もどこかにあったりして。

確かに陶磁器などと比べれば、馴染みは浅いかもしれないけど、ガラスだって昔から好まれていたんだと思う。近くに大きな公園がある。(宮崎駿氏の映画のモデルにもなった建物がある公園)そこに、明治の建物が建っていて、当時のガラスがはめ込んである。何か薄っぺらな今にも割れそうで、変に反射のするガラス。実は今はもう、作れないらしい。安っぽいガラスにも見えるけど、すごく味があって、そこへ行くと必ず見とれちゃう不思議な窓ガラス。作品じゃないけど、あの窓ガラス以上の窓ガラスは見たことがない。って僕は強く思う。

ガラス器だって買う人は沢山いるし、陶器や磁器に負けない同じだけの魅力だってある。磁器に負けないぐらいの清潔感、陶器に負けないぐらいのやわらかさ。何といってもその透明度がもつ清涼感。「作家もののうつわ」のガラス器なら意外性や楽しさ、目を惹きつける魅力だって、もちろん併せ持ってる。

ある時、Cesnで掲載したガラス作品をプレゼントした。応募者の中に、「食器類は大好きで、いろいろ集めてますが、今回のようなものは初めて見ました。すごく欲しいです。」と書いてきてくれた人がいた。なぜ、この人は「初めて見た」と書いたんだろう。(たまたまかな)沢山の言葉から、この人はこの言葉を選んで書いた。(きっと、本当にそう思ったんだと思う)

いいガラス器は、いい陶器以上に作り手が少ない。(それは作ってる人の絶対数が全然違うから仕方がない一面もあるらしいけど。)

僕には難攻不落(僕の今のスキルでは十二分にその良さを伝える事ができない)にも思えるガラス器、本当にみんなが理解できたり、その良さを見てくれる人に伝えられるようになればいいなぁと思う。Cesnは、これからも夏にガラスを取り上げていきたい。皆さんに、その良さが伝わるまでは。そして伝わった後も。