「度合はレベル8」

せすんの読みもの
   

うつわを好きで見てまわる人達は、たいてい自分なりの「そこに行けばいいものに出会える可能性が高い」ギャラリーやデパートを持っている。

いい作品、いい作家の定義はあいまいだけど(ある人がいいと思ってもみんながいいというわけではないので)、うつわの完成度という意味で、愛好家達がそろって高い評価をする作家さん達はいる。

そういう作家さん達をギャラリーやデパートでは取り上げて展覧会をし、まだ世に出ていない若手等の作家をギャラリーやデパートの「目」が認め、人気が出る前に先に展覧会を開いたりする。

「作家もののうつわ初心者」は、この説明自体わかりづらいかもしれない。ちょうど、Cesnがやっていること、といったら理解してもらえるだろうか。Cesnは、愛好家(うつわ好きな人達)に人気の高い作家さんや、今はまだ知られてないけど、うつわの完成度が高い若手作家を取り上げている。

でも実は「いいなぁ」と思う、「うつわの完成度の高さ」にはレベルがある。
作家もののうつわを置くお店ごとに。
沢山の作家さん一人一人に。
実は一人の作家さんの作品の中にも、それはある。
そして、厄介なコトは、このすべてに時間が加わる。(このデパートでの、このギャラリーでの、この作家の、この時期のうつわが良かった、という風に。)

一人の作家さんの中でも、作家人生の中で何度もモデルチェンジを繰り返す。前のタイプのうつわは後から買えなくなったりして「あー、あの時買っておけばよかったなぁ」何てことも起こりうる。車を考えると理解しやすいと思う。車は何年かおきにマイナーチェンジとフルモデルチェンジを繰り返し、時代にあったデザイン性の高い車を発表する。車は中古があるけど、うつわはまずないから、その時、手に入れないと2度と手に入らない。

とにかく、何が良くて何を見るべきかは、なかなか理解するのがうつわ初心者にとっては難しい。
僕なんか「こんなの把握できないし、勉強するっていっても限界あるし、何が何だかよくわかんないよ〜」と思っちゃう。

結局のところ、お客さんは素直に「これ、いいね」って気にいったうつわを買うだけなんだから、うつわの完成度なんて関係ないのかなぁ・・と時折、思ったりする。
もちろん、すぐに違う、と思いなおすんだけど。
だって、うつわの完成度のレベルはあるんだから、それをお店が無視することはやっぱりいけないんだと思う。(Cesnは「質の高い作家もののうつわ」を、かかげてお店を開いているからね。適当というわけにはいかない。。)

どういう作家さんを扱っているのかというのは非常に大切で、そのギャラリーやお店の「価値」として評価する人がいる。(当然といえば、当然なんだけど。)

でも、それと同じように僕は、こうも考えたい。
誰でも買った時は、嬉しく楽しくうつわを使う。それを時間が経っても「よいもの」として長く愛用するには、完成度の高いうつわを持つのがやっぱりいいんじゃないのかな、って考える。
(モノを大事にしなくなったということと、良いモノを持たなくなったというのは同じことの様な気がしちゃう。)

お客さん(つまり皆さん)の、「目」が養われ、スキルが上がっても、慣れることで見飽きても、「これは、買ってよかった」って、うつわを買ってもらった人に未来で思ってもらうことは、それを提供するお店側にとっては至難の技。それを唯一、可能にする道しるべみたいなものが「うつわの完成度」だと僕は思う。

複雑な「そこに行けばいいものに出会える可能性が高い」ギャラリーやデパートを知らなくても、いいものをお客さんが手にすることができるようにするのがCesnの役割。
お金を出してうつわを買うひとりひとりが、少しでも作品としても、すぐれているうつわを生活の中に取り込んでいってくれればいいなぁと思う。

せすんの読みもの

「作家もののうつわ初心者」の方を中心に、できるだけ興味をもって頂きながら、理解と知識を深めていく感じ(笑)で書いています。クレームなどはご遠慮願いますが、誉めて下さるメールはお待ちしています。(笑)よろしかったらご感想をお寄せ下されば幸いです。

作家もののうつわ現代工芸舎